スウェーデン切手の印刷

来年、と言っても来月から来年なんですが・・・。
2月に北欧切手研究会のミニペックスがあります。

前回のミニペックスでは、グスタフ6世通常切手シリーズのバリバリの伝統郵趣作品を出したので、今回はミニペックス担当者でもあるので、スウェーデン切手を知らない人にも楽しめる、柔らかい作品を考えています。
取りあえず仮題は「スウェーデン切手の愉しみ」。

そこで、リーフを見直してハタと気がついたことが・・・。
今まで、あまりというか全く気にしてなかったのです。

最近は違ってきちゃいましたけど、スウェーデンと言えばやっぱり伝統的に単色凹版。
ところが、印刷の流れを見て行くと「あっ、そーか!」と気がつくこともあるのです。

例えば下の切手は1955年の「国旗の日」。
当時のスウェーデン切手の中で、カラフルなので目立つ存在なのですが、この切手はスウェーデン初の平版印刷。

で、もう一つ。
下は1969年の「ヨーロッパ」切手で、上と同じようにカラフルですが、こちらはスウェーデン初のグラビア印刷切手です。

普段は何気なく眺めているだけでしたけど、こうした初物が・・・って感じです。
平版印刷の方は、今でも生きてて切手印刷の主流になったのですが、グラビアの方は1986年で発行が終わり、短命で発行件数も少なかったですね。
そもそもスウェーデン郵政省切手印刷局には凹版印刷機しか無かったので、グラビア印刷はイギリスのハリソン社へ発注していたのです。

下の切手は1989年発行の「極地探検」。
印刷は平版+凹版です。

今やスウェーデンの単色凹版印刷というのは、すっかり過去の遺物になってしまい、多色化された平版+凹版が主流に。
そのほか、平版印刷もそれなりに発行されています。

こんな感じでカタログを見ながら印刷の動きを見ると、意外と楽しいですね。
時間があれば、年度別の種類と数量調査をすると、印刷の動きがわかって面白いかも知れません。
『スコット』カタログには、なぜか印刷方式が未記載の切手もあるので、使うなら『ミッヘル』カタログがオススメです。

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