スウェーデン・グスタフ6世のパクボー扱い

画像は、グスタフ6世シリーズの中からタイプ1の20オーレ。

一見、どこにでもある駄物に見えるのですが、よく見ると抹消印が変。
一般的に押される日付印ではありません。
画像では見難いかも知れませんが “Fra Sverige” と書かれています。
書かれている意味は「スウェーデンより」ということで、その左に押されているのは “Helsingor” というデンマークの港町の日付印。
そうです。これはパクボー扱いなのですが、スウェーデンとデンマークの間では19世紀の紋章切手時代から使われている表記。もちろん時代によってハンコの形は異なります。

このパクボー印が使われた航路ですが、下図になります。

とても狭い水道(オーレスン水道)で、航路長はたったの4.5kmしかありません。
フェリーで30分ほどです。
この葉書の宛先はスウェーデン側の港町である “Helsingborg” 。
つまり、海峡を往復した手紙になります。

貼付切手の20オーレは、スウェーデン国内・スカンジナビア諸国同料金の適正貼り。
1953年4月22日の使用例です。

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