1912年ロンドン国際展

日本最初の郵趣誌と言われる、ラムスデンの『大日本古銭古郵券雑誌』は、『郵楽』とともに今見てもなかなか興味深い記事が散見するのですが、その第1巻2号に「五拾年祝賀萬国郵券展覧会」といタイトルで、1912年10月14〜19日までロンドンで開催された国際展の様子がラムスデンにより紹介されています。

展覧会タイトルである「五拾年」というのは、イギリスで発行された最初の郵趣雑誌から50年ということらしく、主催は “Junior Philatelic Society” という組織であり、実行委員会の会長は日本でも著名な郵趣家であったメルヴィルが就任しています。

上の画像は、『大日本古銭古郵券雑誌』に掲載された会場風景です。
本が破損防止のため大きく開けないので、歪んだ画像で申し訳ないですが、勘弁してください。

1912年と言えば、今から109年前ですが、この写真を見ると展示には既にフレームが使われ、中にはリーフが収められているように見えます。
そして更に仔細に観察すると、どうやら1フレームは横3列の縦も3段、つまり9リーフで1フレームを構成しているようです。
この時代に、すでに今の切手展に通じる展示が行われていたのですね。
たった1枚の写真ですが、郵趣史としてなかなか興味深い資料です。

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