春の全日展

切手収集家にとって、春の最大行事は2013年までは全日本切手展でした。
そして、それが終わると次の週末辺りにスタンプショウ。

両者は全く異なる性格の行事で、全日展は切手をじっくりと見せる競争展。
一方のスタンプショウは、一時期は現代切手展という優れた展示があった時もありましたが、基本的にはブース中心のお祭り。
どちらも、アプローチは異なるものの切手が楽しめる企画として、切手収集家にとっては春の風物詩として3月に入ると4月下旬が待ち遠しいものでした。

それが全日展が脱落し、今や春の行事はスタンプショウのみに。
やっぱり、切手趣味週間の期間中に切手を思う存分楽しめる企画が欲しいと思うのは、僕だけではないはずです。

下の画像は、1975年ですから今から46年前の全日展の目録。
この年から会場が逓信総合博物館になりました。
それ以前は日本橋の東急百貨店。
手元にあるのはこの75年の目録が一番古いのですが、それ以前は買わなかったのかなぁ・・・。
どうもハッキリしません。

この75年の開催期間は4月22日(火)から27日(日)だったので、27日の日曜日に行ったはずです。

で、目録を見てなにか覚えているものは・・・。
あの福原さんが手彫切手を出品されているのですが、残念ながら全く記憶にありません。
子供の頃の手彫は、ジャペックス77の村川さんの強烈な印象が有りすぎで、他はどうだったかな?って感じです。
それに、手彫、旧小判は雲の上。
コレクションに入るのは、せいぜい新小判(いわゆるU小判)から。

外国切手の町田さんのセントヘレナの切手は、美しいクラシック切手の印象が強く残っています。
子供の頃に幾つかの切手展で魅せられた外国切手は、このセントヘレナ、そしてセイロンとインド初期、ナポレオンにセレス。
子供ですから、どの作品も内容まではハッキリ言って理解できません。
ですが、どれにも日本切手にはない美しさと気品がありました。
それだけは小学生にもわかるのです。

目録を丹念に見ていると、後年、僕がいろいろとお世話になる方々が何人も出品されているのに気がつきました。
お名前は出さずに作品タイトルをご紹介すると「切手による日本の文化財」「第1次昭和切手」「グスタフ5世統治時代のスウェーデン切手」「菊切手」「朝鮮字入切手」「昭和切手1次2次」「1円大仏」「0から500まで」。
中には既に亡くなられた方もいらっしゃいますが、僕が収歴3年の小学5年生でまだまだ切手収集の右も左もわからない時に、既にこうして出品していらっしゃる。
あらためて、収集の先輩として尊敬するしだいです。

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