琉球・米貨単位暫定切手の目打

画像の切手の横目打。
じっと見ると、なんだかちょっと変に見えませんか?
パッと見てわかりやすいのは、右上の切手の上辺目打と、左下の下辺目打でしょうか。

どこが変かと言うと、普通なら丸い目打穴が角張っていて、四角に見えると思います。

米貨単位暫定切手で使用された目打は記録が残されているのですが、このタイプの目打はそれに含まれていないので、一時期は未記録の新目打かと疑われたことがあります。

まぁ、それも束の間のことで、間もなく通常目打の偶発的なバラエティということがわかったので、新目打説はあえなく撃沈となってしまったのですが・・・。
というのは、この切手、発行を急いでいたのに製造設備の制約から単線目打という、とてつもなく手間暇がかかる目打工程でした。
そのため、施工のスピードを上げるべく何枚かのシートを重ねて目打しているのですが、目打器にカスが詰まり始めると、重ねた時に下の方にある用紙へ目打針の通りが悪くなり、こうした四角い目打穴になるそうです。

で、この6枚ブロックの良いところですが、中央の目打を見てください。
左の1列目の目打は丸く抜けているのに、中央はやや四角く、右は完全な四角へと変化していますね。
つまり、この四角目打が同一の目打器の中での変化であることがわかる恰好の具体例。

ちなみに、上のブロックはポジション12〜14、22〜24のものです。もちろん1ドル切手の実用版は1枚のみ。

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