日本で最初の郵趣雑誌(古銭も入っていますが)と言われている『大日本古銭古郵券雑誌』。
発行・編集者の名前をとって「ラムスデンの雑誌」と、通称で呼ばれることが多いですね。
創刊号は大正2年1月。
その第3号(大正2年3月)に、「キ半銭郵便切手」という解説記事が掲載されています。
その写真図版が下の画像で、和桜半銭を集中使用した大阪局の大形ボタ印で抹消された、珍品の中の駄物と言えます。
消印が、なんとも微妙な押され方ですが、肝心なところはよく見えます。
あと数ミリ上方へズレていたらアウトだったでしょう。
この時点でキ半銭の確認枚数について大阪で3枚、東京で1〜2枚とし、未使用よりも使用済が少ないと記しています。
そのキ半銭ですが、郵趣界ではいつ頃からその存在が認識され、愛称が付けられたのか興味深いですね。
明治30年代に作られた手彫切手の偽物の中には、キ半銭のシートなるものがありますから、少なくともそこまでは辿れるのですが・・・。