『ふいぶる』は意外と手が込んでいた

昔々『ふいぶる』というフリーペーパーがありました。
一応、定価も表示されていましたから、売り物という形ではありましたし、発行も形の上では「ふいぶる社」と言う独立した社名を使っていた、なんとも不思議なもの。
ですが、実際は切手商で貰えましたし、郵趣サービス社でもタダで配っていましたから、実質的にはフリーペーパーであったわけです。

サイズは新書判(最初期はA5判)で16ページというミニ雑誌でしたが、中身は真面目に色々と考えられ、編集されていました。

画像は1979年12月号ですが、この年の連載(翌年まで継続)の一つに「だれにでもできる楽しいアルバム作り12ヶ月」と言うのがありました。
読んでみると、タダで配るものにしては中身が濃すぎ。
下の号では、タイトル文字(もちろん、この頃は手書き)のバランスの良い書き方を扱っています。

例えば「自然保護シリーズ」とした場合に、全ての文字を同じ大きさで書くよりも、画数の多い漢字は見た目に小さく見えるので、カタカナをそれに合わせて幅を小さく(高さは同じ)することによって、バランスが保たれると。
また、数字の場合も同様に「1」は他の数字よりも幅が狭いことから、他の数字で幅を1.5マスにするならば、「1」だけは1マスにすると、バランス的によくなると左下に実際の形を示して解説しています。

たまたま今回は、リーフ作りを取り上げましたが、本誌は小さなフリーペーパーとは思えない内容を、工夫して記事に表現しています。
いま現在、本誌と同じことをしても、手間がかかる割には受け入れられないでしょう。
現代に則した方法として、どのようなやり方がありますでしょうか。

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