手彫切手のいけないもの

ごく最近になって、ヤフオクを利用した複数の手彫切手のいけないものに対する警鐘が、複数の郵趣誌において鳴らされているのは、皆さんもご存知だと思います。

下の画像は、私が保存していたヤフオクに出品されていた偽造手彫切手。
出品は2020年8月。

この時に私が注目したのは出品地域が「千葉県」だったことで、「同じ千葉県人にこんな奴がいるのか!」と思ったのが発端です。
自己紹介欄には古物商許可登録番号が載っていたので、千葉県公安委員会で調べると該当番号はなし。
つまり、切手どころか古物商許可登録番号もデタラメ。
たぶん、申請もしていない番号を偽造して、さも登録業者であるように偽装するのは、素人相手にいかにも真っ当な業者であるかのように見せかける手段で、売り物(偽物)に安心感を与える姑息な手段だったのでしょう。
買う方も冷静に考えれば、「許可登録業者=真物しか扱わない」ではないことに気付くと思います。

2020年当時、この出品者は複数のIDで複数の地域から出品を繰り返しており、そのことは当ブログの2020年8月29日と9月28日で触れています。
その例の一つが下の画像で、こちらは静岡県からの出品。
切手は、千葉県出品の物と同じキ半銭

ちなみに、この2種の偽造キ半銭が同一の版から作られたものであることは、下図の赤丸部分を見ればわかるように完全に一致していますし、「郵便切手」の書体も同じ。

参考のために、本物のキ半銭を『手彫切手専門カタログ』2007年版85ページ掲載のものを下にご紹介いたします。
細かな点では色々とあるのですが、赤丸の部分と「郵便切手」の書体を比べるだけで十分だと思います。

2020年9月27日、この出品者こんなオモロイ出品をしてきました。
「私が偽物を駆逐する、手彫切手界のニューリーダーだ!」って感じでしょうか。

IDは、2枚目のキ半銭と同じ「wind_and_thunder_boy」。
ここまで行くと「ほとんど、もうビョーキ」。

偽物をせっせと売る人間が、偽物の啓発とは・・・。
もしかしたら、新手のコントのつもりだったのかなぁ。

それにしても、キ半銭が48500円と43000円。
僕だってこの値段だったら欲しいわ〜。
本物だったらね。

ヤフオクには手彫は沢山の偽物が出ていますし、戦後物にも怪しげな消印がチラホラ・・・。
やはり、基本的に思うのは自分の実力以上のものを買う時は、十分すぎる注意が必要かと。
特に手彫切手のばあいは自分である程度理解できるまでは、高くても信用のあるところから、それなりのお値段で買うべきだと思います。
多少高くても、その値段には授業料も含まれているものと思うべきでしょう。

手彫切手のいけないもの」への6件のフィードバック

  1. 最近の手彫切手偽造の件はジャパンのブログにも詳細に記されています。物は分析の結果間違い無く偽物と鑑定されているにも拘らず返金にも応じず手前の鑑定書(何の権威も無い)を請求しろとか訳の分からない事を言ってるようです。
    カタログ評価数百万円の品が数十万円で手に入れる事が出来れば誘惑に誘われるのも無理からぬ事です。収集家の心理を上手くついているものです。でも仰る通り手彫切手は大手の安心できる所以外からは買わない方が良いのは間違いありませんね。ヤフーには一目見て偽物と分かる稚拙な物がゴロゴロしています。ポジション番号の記載無いのも疑わしい。私はヤフーで手彫は買った事が有りません。こつこつとそれ相応の所で購入しております。時間はかかりましたが龍文は200文の2版でコンプリートとなる所まで来ましたが果たしていつになるやら。これも以前の気持ちの悪いリーフとなりますね。

    1. いつも、ありがとうございます。
      ヤフーのあきらかに偽物にしか見えない物に、数千円以上の入札が入っていると、他人事とは言え暗い気持ちになりますね。
      たぶん落札者は本物だと思っていますから・・・。
      真っ赤な偽物を本物と思い込むほど、愚かなことはないと思います。

  2. この数年、ずっとモヤモヤした気持で見ていました。某氏(複数)から出てくる手彫切手。違反申告も、申告数が画面上に表示されなくなってから久しく、いくら申告しても、ナシのつぶて。
    科学は嘘を付かない、と言って、自身の鑑定をいかにも正義のように謳いますが、科学分析はその結果に嘘を付かなくてもそれが真贋の判断はしません。手彫切手も然り。最近の動向に動揺していると見え、自身の氏名が載っていたブログ記事が削除されていますね。
    ともあれ、当面は無意味な錯覚で無駄なお金を使わないよう、自衛するしかありませんね。今回の啓発が、良い結果を生みますよう、願っています。

    1. 原田 さん
      いつも、ありがとうございます。
      科学分析による真贋の件、全くそのとおりだと思います。
      それにしても、1人で百万円単位の被害者がいらっしゃるようですが、この数字は僕の予想を遥かに超える額でした。
      おっしゃるとおり、現段階では自衛しか方策が無いのも事実。
      ただ、切手収集家の中には情報とは全く関わりを持たない、孤独を好む収集家もいらっしゃいます。
      そういう方に、どのように警鐘を鳴らせばよいのか悩ましい課題だと思っています。

  3. 啓発とは言いながら、公益財団法人が特定の個人を攻撃していることに衝撃を受けています。
    掲載内容を見ても、なんら検証を加えることもなく、一方的なものです。実物を入手し、種々
    調査してからの結論を会員には公開の上、理解を求めるべきです。

    係争になるでしょうけれど、名誉棄損が認められたらどう釈明するのでしょう。そして、同調の
    コメントをしていた人も同罪です。科学をもって主張している相手に対しては、科学をもって
    反駁すべきです。カタログも疑わしいと言っているようですので、カタログを比較して真贋云々
    はこの場合ナンセンスです。戦前の資料を読め、と言っているので、その土俵で論駁する必要も
    あります。

    いずれにせよ、私は近寄るべき組織とは思わなくなりましたので、日本郵趣協会は退会するつ
    もりでいます。貨幣の協会よりはまともと思ったのですが残念です。

    1. 渦中のご本人でしょうか?
      あきらかにおかしな物を販売しているので、JPSの対応は広く周知させるための記事だったと思います。
      私の記事に書いてあるキ半銭は、おかしな物の典型的な例でしょう。

      名誉棄損の可能性に触れておられますが、どの部分でしょうか?
      『郵趣』の記事には、名誉棄損に該当する部分は認められませんが・・・。
      あやふやなコメントではなく、具体的にご指摘いただけますでしょうか。

      >戦前の資料を読めと言っているので、その土俵で論駁する必要もあります。
      と書かれていますが、こちらも具体的にお願いいたします。
      私は、郵趣史の観点から明治以来の各種文献類も揃えていますので、教えていただければすぐに確認できます。

      JPSを辞められるのは個人の勝手なので、お好きにすればよいのでは。
      コメント欄に書き込む内容ではありません。

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