もうすぐ9月1日。
そう、震災記念日です。
しかも、今年で100年。
僕の父親は大船で歩いている最中に震災を経験しており、その話しを断片として聞いたことはあるのですが、いまさらなんですが、もっとよく聞いておけばよかったと。
当時発行されていた郵趣雑誌である『郵楽』の大正13年1月号に「九月一日の大震災に依る切手蒐集界の損害」と題する記事が掲載されています。
その『郵楽』自体も震災当日に9月号を印刷中で、当然のことながら焼けてしまい、印刷所の復旧を待って、大正13年1月号が復刊第1号となっています。
その記事によると、
柴田常吉:自宅は無事だったものの、コレクションは勤務先の三越に置いてあったため、そこで消失。
森孝助:全て消失。
田中清:一部消失。
斉藤三郎:2万余種、全て消失。
寺本義雄:切手、参考書全て消失。
島田貫一郎:全て消失
寺島尚俊:全て消失。
金子利助:全て消失。
高橋享三:全て消失。
木村福蔵:全て消失。
切手商:東京、横浜ともに全滅。
この被害は『郵楽』の会員だけのことですから、当然ながら会員以外で収集品を消失した方が多くいらっしゃったことは容易に想像できます。
いつも楽しみに見ております。この時のコレクションが残されていたらと思うと……500文の逆刷も有ったりして。
以前、何かの記事で見たのですが、当時、田沢切手が現行切手で、目打、枠線を全て揃えていた方がいて、大変羨ましく思っていたものの、震災で全て消失してしまったのは本当に残念だと記載されていたように記憶しております。どなただったかは、どうしても思い出せません。
初老の趣味人 さま
いつも、ありがとうございます。
サンフランシスコ大地震の時に、クルックナー(グルックナーとは別人)の手彫切手大コレクションが消失していますね。
世界的に著名な手彫切手コレクションであったので、なにが入っていたのか興味があるところです。