「国別コレクションのすすめ」

『郵趣』1992年1月〜12月号の連載、大谷博氏による「国別コレクションのすすめ」。
今、こうした収集の最も基本的なことについて書ける人って、いらっしゃいますかねぇ?

『郵趣』1992年1月号P28〜29

中でも5月号のお題は「”穴埋め”作業を通じて味わう喜びと興奮」。
小見出しは、
「スペースを埋めていく楽しさ」
「あと1種に心ときめかす」
これなんですよ。
カタログコレクションの楽しみは。
これに尽きますね。
まぁ、中には「各国のカタログコレクションをすると、その国の風土とか歴史、政治などがわかります」なんて言う人もいますが(大谷さんも、この連載で言ってます)、僕はそんな優等生みたいなことを全くとは言いませんが、ほとんど思ったことはありません。
ホント、穴埋めに尽きると思ってますから。
今は閉店しちゃいましたが、オームスタンプ、大沢スタンプ、渋谷スタンプなんてのは貼込帖専門店でしたから、何時間も粘って穴埋め用の切手を探すのが至福の時間。
そして穴が埋り、リーフが完成した時はホント嬉しかったなぁ・・・。

9月号では「使用済コレクションの味もまた格別」。
僕もこれまでにお見せしたとおり、各国のカタログコレクションは基本的に使用済。
「なんだ、使用済か」と思われるかも知れませんが、実は未使用よりも使用済の方が圧倒的に難しいのです。
例えば、ebayを見てもらえればわかりますが、特にセットものは未使用で揃ったものの方が多いですよね。
大谷さんも「未使用ならお金さえ出せばセットものでも楽に揃うが、使用済だとそうはいかない。コンディションのいい使用済を苦労しながら集めて完集に近づける」
貼込帖を持つ切手商が少ない今、昔と比べると大幅に集めるのが難しくなって来ました。

日本切手収集家なら、マーキュリー(ボストークでもいいけど)図入りアルバムを使って、使用済に挑戦するのが面白いですね。
例えば、後年使われた額割れ使用を除いて、発行数年以内(発行年ならなおいい)の使用済で集めてみるとか、各自の事情にようって難易度を設定すると集め甲斐があると思います。

「国別コレクションのすすめ」」への1件のフィードバック

  1. 懐かしい切手屋さんのお名前でした。私も国別カタログコレクション派です。穴だらけでも埋めることにはこだわらない。

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