前回と同じようなリーフですが、こちらは2α版と呼ばれているもの。
中字銘版の白紙で、印刷は東京証券札幌工場。
この2版には、肉眼でもすぐにわかる面白い版欠点があります。
91番切手の「印面削れ」がそれで、もちろん上のリーフのブロックにも入っています。
それを拡大したのが下の画像で、赤円内の印面が内側に削り込んでいるのが、おわかりでしょう。
この派手な変種ですが、新井紀元氏により昭和49年に刊行され、長いこと昭和切手のバイブルと呼ばれていた『昭和切手研究』には、もちろん紹介されていますが、それより前に刊行された同氏による『第三次昭和切手の詳解』(昭和47年刊)にも「有名な91番切手の左下角の軽い欠損」」と記されています。
この変種、昭和47年には既に「有名な」変種だったのですね。
とすると、いつごろから郵趣界でよく知られる存在だったのでしょうか?
調べてみる価値はありそうです。