2年前の発行なので、いまさら感が満載かもしれません。
著者の古沢氏は、これまでにも風景印に関する著書を何冊も出されている、この道の有名人。
スタンプショウなどでも、これまでに独自の展開をされてきました。
私は郵趣書であれば、発行の度に一度は目を通すようにしているので、氏の著書も全て少なくとも一度は目にしています。
そうした中にあって本書は、企画として一番良かった気がします。
内容的には、
1章 風景印を手に入れる
2章 風景印でお便りを出す
3章 風景印さんぽに出かける
4章 風景印を知る
5章 風景印をコレクションする
6章 風景印図鑑
となっています。
この章立てからもわかるように、本書は風景印入門的な内容なのですが、風景印収集の様々な形を紹介しているので、葉書や名刺用紙といった定形規格でしか収集していない収集家にも、風景印の柔軟な遊び方(それを実戦するかは別ですが・・・)を紹介してくれます。
また、局員さんとのトラブル事情(幸い僕は経験がありませんが)の紹介など、予備知識として頭の隅に入れておくと面白い内容もあります。
本書は、まるごと風景印のA to Zとして、風景印収集のキャリアを問わず楽しく読むことができますし、風景印の楽しみ方をいろいろと気付かせてくれます。
ちょっと大きな本屋さんに行くと、旅行書の辺りに街歩き本を集めたコーナーを作ってあったりしますが、できることならば本書はそうしたコーナーに平積みでドーンと積んで欲しいですね。
たいていの本屋では、趣味のコーナーの片隅にヒッソリと1冊だけ置いてあったりするものですが・・・。
本書の中でも展開されているのですが、風景印と街歩きは極めて親和性を持つものなので、本屋さんにはぜひそうした点を理解してほしいもの。
街歩きを趣味とする人が風景印の存在を知ったら、多くの人がこの世界に入ってくると思うのですが。
特に風景印を集めている訳ではありません。随分昔、民営化前の話ですが、数通の郵便物を窓口に持参し「風景印を押印して差し出して下さい」と申し出たところ、男性局員曰く「風景印ですか~このままじゃ駄目なんですか」と随分横柄に言われた事があります。他にお客さんも誰も居ないのに、面倒くさそうな態度に呆れかえりました。確認せず帰りましたので、その後、果たして押印されたのかどうか分からず仕舞いです。今は間違っても面倒くさそうな態度を取るような局員は居ないと思われますが…?
初老の趣味人 さま
まぁ、なんと横柄な局員がいたものですね。
今は、皆さん丁寧です。
時々、押印に失敗してしまう局員さんがいるのですが、切手代を局員さんの自己負担で押し直してくれます。
小心者の私としては、それも悪いので「失敗品も良い記念になるので」と言って、代金を置いて失敗品ももらってきます。