最初に外国切手に興味を持ち始めた頃は、全く興味を持たなかった西ドイツ。
理由は簡単で、地味だから。
図案に宗教関係とか肖像画が多く、しかもデザイン的にデフォルメされたものが幅を利かせていたので、子供には難しく理解し難い切手が多かったと思います。
それよりも、フランスとかイギリス、風景図案が素晴らしい北欧諸国の切手の方が芸術品ぽくて、10代前半の子供には素直に馴染めたもの。
最初はこんな感じで印象が悪かった西ドイツに、どういうわけかスイッチが入ったのは大学生になった頃。
もちろん最初は安い使用済。
あの頃は、まだまだ貼込帳全盛期でしたから、通常切手とか記念切手なら1950年代前半以前を除けば入手は難しくなかったと思います。
ところがですね、毎年春と秋に発行される青少年福祉と社会福祉の慈善切手は難しかった。
下のリーフの4種セットが、その慈善切手。
10、20、30pfまでの3種は苦労しないのですが、最後の1種である50pfが難物。
もちろん、額面はその時々の郵便料金で変わりますが、最後の額面がいつでも難しかったですね。
この額面は、たしか封書の重量便用だったと思います。
しかも、慈善切手ですから寄付金が付いて、額面50pfだと半分の25pfがそれになります。
日本で例えると、50円弥勒菩薩切手を75円で買うって具合ですから・・・。
慈善活動が盛んな国とは言っても、他の切手と同じようにはいかなかったのでしょう。
発行枚数を調べても、他の額面と比べて少ないのは少ないのですが、それでも極端に少なかったわけではないので、使われ方だったのだと思います。