割引切手と言っても、ピンと来ない方が多いと思いますが、文字通り額面を割引いた切手。
日本だと広告付き葉書が割引で買えますけど、結果は同じでもスウェーデンの割引切手は質的に全く異なります。
日本の広告葉書は、広告主が広告代を負担という商業的な手法の結果として、買う側は安く買えるのですが、スウェーデンのばあいは、郵便による人と人とのコミュニケーションを促進する目的で発行されているので、商業的な手法とは全く無関係に発行されています。
ですから商業郵便などには使えず、個人間の郵便のみに有効な切手なのです。
もちろん個人が郵便局から割引価格で買うことも出来るのですが、各家々に配布される無料交換券(期限付き)で入手できます。
画像の切手は1988年の割引切手。
切手帳の形で発行され、10枚連刷が横に2枚繋がった20枚構成のペーンになります。
この年のテーマは「ダーラナ地方の夏至祭」。
切手の額面は2krですが、この時の国内普通郵便の基本料金は2.2krですから、0.2krの割引となります。
凹版と平版を組み合わせた美しい多色刷りで、この時代のスウェーデン切手らしい印刷ですが、残念なことにサイズが小さく、封筒に貼ると切手よりも封筒の方が断然目立ってしまい、使用例としての美しさはあまり面白くありません。
ちなみに単片の大きさは、25ミリ×22ミリです。