画像は、1981年7月7日に Sotheby Parke Bernet で売り立てられた、石川良平氏の在日米国局コレクション・カタログからのもの。
氏の在日外国局は、ある特定の国や局を限定したものではなく全ての外国局を対象とした、言い換えれば在日外国局のゼネラルコレクションと呼べるものでした。
その一端は、今でも “FOREIGN POST OFFICES IN JAPAN” と題するコレクション集で見ることが出来ます。
このコレクションは、国内外の切手展に何回も出品されているのですが、常にそのトップ(タイトルリーフではない)を飾っていたのが、下のペリー提督の命令書。
ペリーが1853年7月8日に初めて浦賀に来航した約50日前の5月23日に、旗艦サスケハナから差立たもので上海から琉球へ向かっていた頃のものです。
競売では、参考値10000〜12000ドルだったのに対し落札値は8000ドルでしたから、当時の邦貨で約180万円ほどになります。
いま現在、このカバーが郵趣界でどれだけ受け入れられるのか?
当時は、在日外国局のフォアランナーとしての位置づけだったと思います。
当時は、手彫切手コレクションの前座として飛脚便を数通置いたりして、主題となる時代の前置きのように話しの流れを作り出す一つの方法として使われていました。
今から思うと在日外国局の前座としては、ちょっと無理があるような・・・。
直接的に関係を示すものではありませんからねぇ。
当時はマテリアルの本質的な内容よりも、珍しさ、希少性に圧倒されていたような気がします。