画像は、最近入手の一品。
ネパールのファーストシリーズから、4 Anna の第1コーナー田型。
なかなか得難いマテリアルです。
ネパールの初期切手の基本は、印刷時期が特定できる Setting の確定にありますが、それを可能とするマテリアルの入手は簡単ではありません。
画像のようなマテリアルのばあい、幸いにも印面とフレームとの間隔から特定することができ、その結果 Setting 10 であることがわかりました。
Setting 9 以前のばあいは、シートマージンに題字が印刷されているので、その配列から特定が可能ですが、10以降は題字が無くなるため、ガイドラインが大切になってきます。
ところで、この Setting 10 ですが、その存在が知られるようになったのは1984年なってから。
Wolfgang C. Hellrigl、Frank Vignola の両氏により、Heddergott 氏のコレクションに収蔵されていたシートの発見によります。
そして今に至るも、シートはこの時に発見された1枚しかありません。
さて、画像の第1コーナーブロックですが、希少性としてはかなり高いものだと言えます。
手元にある資料や、これまでの著名収集家コレクション記録の中でも、なかなか見る機会がありません。
もちろん全く見ることがないわけではありませんが、多くのコレクションが Setting 9の後は、10を飛び越して11になっています。
画像の切手。
印面のクリアさ、極めて薄い用紙に印刷されているなど、Setting 10 の特徴をよくあらわしています。