最後の小判切手として、明治25年5月6日に発行された新小判切手の3銭。
超地味、かつ展開の難しい切手でもあります。
一般的に入手しやすい郵便使用例としては、明治32年4月1日の料金改正によって、書状の基本料金が3銭に値上がってからのものが多いようです。
この値上げに際しては、それに対応する切手として菊の3銭切手が発行されているので、新小判切手としては適応使用例ということで、イマイチ面白くありません。
上の画像は、縦長(ほぼボストークの縦と同寸法)封筒なので、一部を切断しての画像ですが、3銭を2枚(横ペア)貼った使用例。
東京西久保局、明治28年2月24日の使用例ですから、上記の料金改正前の使用例ということで、基本料金2銭時代の3倍重量便の貴重なマテリアルです。
海軍省経理局差し立てで、封筒も大きく、周囲にシワが見られることから、分厚い書類の束かなにかを送付したのでしょう。
そうしたことを想定すると、重量便であったことも頷けます。