第1次昭和切手の5厘が、第3種便に使われることを目的として発行されていることは、皆さんもよくご存知だと思います。
ですが、使用例として意外と多いのが1銭5厘の楠公葉書に加貼して2銭葉書としたもので、本来の目的であるはずの帯封となると、いつでも気軽に買えるわけではなさそうです。
下のリーフには、その帯封が2通。
なんで2通かと言うと消印が違っていて、上は櫛形印で、下はローラー印です。
櫛形印の方は、
大阪中央 昭和13年11月1日
で、下のローラー印は、
武生 昭和14年8月3日
です。
帯封はローラー印で押印されることが多く、櫛形印で押された例はあまり見かけません。
大阪中央局という大局の使用例ではありますが、櫛形印なので、まぁまぁの使用例だと思います。
ローラー印の方の武生局は、地方の小都市なので帯封の使用例が少なく、一般的に使われるローラー印ではあるものの、なかなか得難い使用例だと思います。
5厘切手のリーフを作る時には、けっこう使用例で苦労するものですが、このリーフはよく出来たものと思います。