ネパールは、長いことUPUに未加盟だったので、ネパール切手を貼って海外に郵便を差し立てることができませんでした。
唯一の例外は、1937年にインドと結んだ取決めにより、インド宛のみネパール切手が通用するだけ。
ネパールの近代郵便のスタートは1881年なのですが、それ以前からカトマンズにはインド局が置かれ、海外宛の郵便物はそこから差し立てられていました。
画像は、そのインド局差し立てのデンマーク宛の使用例です。
5枚のインド切手を貼って、1947年12月15日の在カトマンズ局の書留専用印で抹消されています。
また、左下の BRITISH LEGATION(NEPAL)印は、書留番号票紙の代わりに押されるもので、1943年11月9日〜1948年3月2日の使用が確認されています。
その上には、手書きの赤ペンで「669」の書留番号が記されています。
ネパール切手が世界中で通用するようになったのは1959年なので、それまでは、このような形で外国郵便が行われていました。