ネパール初期切手の印面

画像は、ネパールの初期切手から最高額面の4アンナ切手。
と言っても、1、2、4アンナの3額面しかありません。

切手の中心に描かれている図案は、なんだかよくわかりませんよね?
この図案部分は2つの要素から構成されていて、半円形と円が組み合わさった上部は王冠で、下はグルカの剣が2本交差している絵なのです。
交差した剣は「まぁ、そう言われればそんな風に見えるな」程度ではありますが、上部の王冠は「王冠ねぇ。どこが?」というレベルですね。

そのような切手ではあるのですが、製造面、使用面ともに面白い要素がたくさんあるので、郵趣的な楽しみが「てんこ盛り」なシリーズではあります。

下の画像の切手は、1881年の発行当初に洋紙に印刷されたもので、最もクリアな印面の切手です。
もちろん、お値段的にはちょっとお高い。

下の切手は、上と同じ4アンナ切手ですが、とても同じようには見えません。
1910年代後半の最後期印刷です。

ネパールの初期切手は同じクラッチをバラバラにして、再度セッティングを組み直しながら何度も印刷を続けているのです。
そのため、最後には印面の摩耗が激しく、単に四角いだけのベタ刷りの切手となってしまったわけですね。

こうした印面の中に、クラッチを逆さまに入れてしまったテートペッシュがあるのですが、僅かに見える印面を見ながら探すのはなかなか至難の業で、見つけた時には「おぉ、こんな所に!」といった感じになります。

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