実はエラーな「郵便葉書七十五周年記念」はがき

画像は、昭和23年12月1日に発行された「郵便葉書七十五周年記念」はがきの印面。
題材は、もちろん最初のはがきである紅枠はがきです。

このはがきの印面、見た感じ普通の半銭はがきのように見えるのですが、実は大きな間違いがあるのです。

どこが間違いかと言うと、半銭はがきの印面の一部分。
当時の紙質が悪くて拡大しても見難いのですが、カナの部分が間違っているのが見えるでしょうか?
カナ「イ」を囲む枠なのですが、切手のばあいは四角形枠で、はがきは六角形枠なのは、皆さんもよくご存知だと思います。
ですから、紅枠はがきをモデルとしたこのはがきの枠は六角形であるはずなのですが、実は切手と同じ四角形なんですね。
下の画像でも、上辺が水平に平なのがわかると思います。

このはがきの原図は郵政博物館に収蔵されているのですが、その原図には4角形から六角形へと修正された跡が残されています。
このように書くと、「原図が修正されているのなら、発行されたものだって修正されているんじゃないの?」と、思われると思いますが、この修正は原図が当時の逓信博物館へ移管された時に、手が加えられたものなのです。

では、なぜこのようなミスが起きたのか?
この原図を描いたのは吉田豊氏なのですが、氏が作製する際に参考品として渡された写真が半銭切手であったので、そのまま切手と同じ四角形枠としてしまったわけです。

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