35という額面数字だけの実用本位のつまらない切手。
たぶん多くの皆さんは、このような印象をお持ちのことだと思います。
もちろん僕も、以前はそのように思っていました。
この切手、印刷方式が輪転印刷と平面印刷の2種類あるのですが、絶対的に少ないのが輪転印刷。
カタログ評価では、元々が安価な切手なので大きな差はないようですが、平面印刷は2億4552万枚で、輪転印刷が6060万枚という数字があります。
リーフの上の第2コーナーブロックが輪転印刷で、枠線と係数番号が入っているので一目でわかります。
そして、下の田型ブロックが平面印刷のものなのですが、ちょっと二捻りほどあるところに注目。
捻りその1・・・10面素版の1番切手に見ることができる定常変種が、左上の切手です。
捻りその2・・・この切手、通常は横抜櫛型目打が施されるのですが、稀に変形横抜櫛型目打あり、画像の切手はその稀な例。
使用例は、15銭葉書に35銭切手を加貼した極めて一般的な使用例で、この切手の発行目的に沿ったもの。
でも、それだけでは面白くないので貼付切手に、少ない輪転印刷で、しかも発行日に比較的近い5月9日のものを選んであります。
この切手の加貼使用例を数多く見ると実感できるのですが、輪転印刷の使用例は平面印刷に比べて格段に少ないですね。
切手屋もそんなところまでは見ていませんから、どうせ同じ値段で買うなら輪転印刷版がオススメです。