リバプール・マンチェスター鉄道150年

画像は、イギリスが1980年に発行した「リバプール・マンチェスター鉄道150年記念」切手。
この切手、見てのとおり5種連刷(画像では便宜的に切断して表示)のリーフ泣かせの構成で、当然ながら横向き(正位置)には置けませんから、リーフ上では何ともしまりのない縦置きになります。

発行理由は「リバプール・マンチェスター鉄道150年記念」ではありますが、これは必然的に旅客鉄道輸送150年ということにもなります。

この鉄道の敷設には紆余曲折があり、それを記しただけでも大分な量になるのですが、最終的にはジョージ・スチーブンソンが請け負う事になります。

この鉄道の開業式は、旅客を正式に運ぶ初めての鉄道であったことから、華々しい開業式となったのですが、その開業記念列車に悲劇が起こりました。
場所は、リバプールとマンチェスターの中間駅であったパークサイド。
ここで機関車は、給水を受けるため停車時間が長かったのですが、この間に招待客が車掌の制止に従わず、勝手に車外へ出てしまいました。
そうなると、線路の上にもゾロゾロと人が・・・という事に当然なります。

間が悪い事に、その時に反対側から来る列車があり、その列車は駅へ進入するために絶気運転(蒸気を止めて走ること)だったことから、機関車の音も小さく、列車がかなり近くに来るまで、多くの人は気がつきませんでした。
当時の機関車には、まだ汽笛や非常ブレーキなどは付いていませんでしたから、機関車側は非常処置をとる事ができず、そのまま駅に突っ込みます。

そして、その時に悲劇が起こりました。
政治家であり、議員であったウィリアム・ハスキソンが侵入してきた機関車に撥ねられてしまい、目出度いはずの鉄道開業の日に、なんと人類初の鉄道事故死亡者となってしまったのです。

この事故車の名は、ロケット号。
鉄道好きではなくても、最初の機関車として多くの方の記憶の中にある機関車です。

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