普仏戦争に敗れたフランスが、新しい時代の切手として1876年3月に発行を開始したのがサージュ・タイプですが、発行に先立ち図案は公募により集められ、その中から選ばれたのが “Sage” 氏の作品だったことから、「サージュ・タイプ」と呼ばれるようになりました。
この切手、伝統郵趣としての面白味はもちろんあるのですが、それ以外に「消印集め」を楽しむためのフランス切手の代表としての側面も持っています。
フランスのオークション誌などにも、サージュで作った消印コレクションが売りに出ているのを見ますから、そうしたことからも「消印集め」の定番切手であることがわかります。
下の画像は、手元にあるサージュ・タイプの仮貼からの1リーフ。
サージュは、額面別に黒や赤、青等々、色とりどりの刷色がありますが、中でも下の黄緑色が消印が断然読みやすく、見栄えも良いので、下に貼り付けたしだいです。

フランスでは、消印の専門書が多く出版されており、その数は日本で出版された消印本よりもかるかに多く、そうしたことからも、フランスで消印収集が盛んなことがわかります。
下の画像は、そうした中からの1冊で『フランスの日付印 サージュ・タイプ』。
その序文には、
・本書がサージュ・タイプ発行100年を記念して出版されたこと。
・長い年月をかけて、データを集積したこと。
・多くの収集家(サージュ。タイプの消印収集家)の協力があったこと。
などが、述べられています。

本書は巻頭で、各種消印のタイプ別分類を図によって示した後は、ひたすら局名リストとその評価が続きます。
局所数はわかりませんが、294ページ分のリストがあります。
単片評価で最低1フランから、最高で250フラン(たぶん)。
それ以上の希少性には “Rare” の評価がされています。
もちろん評価は、出版された1976年のもの。
以前と比べて、自分のこだわりの中で集められた消印コレクションを、見る機会が少なくなったと思います。
切手展での評価云々を前提としない「単純ではあるけれども、こだわりのあるコレクション」も、面白いと思います。