トゥヴァ

画像はトゥヴァのリーフですが、これにて手持ちは全員集合状態。
ハンパ物ばかりですが、まとまっていないからと言って放ったらかしておくのも良くないので、取りあえず貼っただけのリーフです。

それにしても、日本人でトゥヴァなんて知っているのは、切手収集家ぐらいかも知れません。
因にこの切手のトゥヴァは、現在のロシア連邦内のトゥヴァ共和国とは別物の、第二次世界大戦前に存在したトゥヴァ人民共和国のことになります。

それにしても、大きさ、形ともにバラバラなので、こんなリーフになってしまいました。
ハンパ物で作るリーフの宿命みたいなものでしょうか。

ちょうどトゥヴァの位置を示した切手が含まれていましたので、下に拡大しておきます。
モンゴルとロシアに挟まれた場所であることがわかります。

もともと、この地域にはトルコ系住民が居住しており、ソ連がこの地域の併合を試みるため、手始めにモンゴルからの独立を画策し軍隊を送り込み、1921年に独立させるのですが、それを認めたのはソ連とモンゴルだけ。

それでも一応独立させたわけなので、世界にそれを宣伝するためにソ連製の切手を製造し、世界中にばらまいたのが、リーフの切手達になります。
リーフの下4枚は航空切手ですが、現地の人にとっては必要のない切手だったと思います。
『ギボンズ』カタログの注記では、トゥヴァ切手全体に対して「使用済評価はオーダーキャンセルのものであり、実際の郵便使用の使用済は遥か高額に評価される」となっています。

トゥヴァ人民共和国のオチは、第二次世界大戦が始まったどさくさに紛れて、あっさりとソ連に併合されたところで終わります。

この時代のトゥヴァを記録した唯一(?)の本が岩波文庫から出ています。
表紙は、なんと切手!
巻末の訳者解説の中にも、少しだけですが切手の写真と発行された背景が記されています。

本書は、独立国時代のトゥヴァに、ただ一人入国することができた外国人(オーストリア人)が記録した貴重な報告。
切手を集めながら、こうした関連書籍を読むのも楽しいものです。

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