“FACIT” のクラシック専門版の最新版が到着。
クリスマスシーズンなのに、注文してから6日で到着。
本書は、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フェロー諸島、グリーンランド、デンマーク領西インド諸島、アイスランド、フィンランド発行の切手について、その初期から1951年発行までを、オールカラーで扱った専門カタログ。
総ページ数510ページの中に、例によってめちゃ細かい字でビッシリとスウェーデン語、英語併記で記されています。
本書は、細かなリストが記録されるのが伝統でもありますが、どのくらい細かいのかと一例をあげると、1858年発行の12オーレ切手では、色調、使用時期、目打、版欠点、単片・ストリップ・ブロック別の評価など、実に60にものぼる項目がリストされ、評価されています。
また、”FACIT” は伝統的に適切な図版類の挿入など、レイアウトが非常に上手く、それらが本文と共にページ一面に細かくビッシリと配されているのですが、それでいて不思議とスッキリとわかりやすい構成になっています。
まぁ、なんとなくではありますが、北欧のデザインに通じるところがあるような・・・。
本書には、収集上有益な記事が毎回何本か掲載されるのですが、今号には「1855年発行4スキリングバンコ切手の各版ごとのクラッチの再配置」「グリーンランド西海岸のフェーリンゲハウンの郵便史」「Ringström 郵趣博物館蔵 ハンブルグ・アメリカン・パケット・カンパニー・西インド・ライン コレクションのリーフ掲載と解説」「アイスランド1902-03年加刷切手の解説」「19世紀アイスランドの郵便線路図」などが掲載され、また過去の記事の追加や訂正なども行われています。
本書は、カタログコレクションから一歩進んで収集する方には、最初の一書としてお勧めしたいカタログであると同時に、本書を上手く使いこなせば、特定の一種に限定した専門コレクションではない限り、かなり深い内容のコレクションを作ることが可能です。