梅毒に気をつけましょう

昨年辺りからよく話題に上がるのが、梅毒患者の急増。
下のグラフに示す東京都の症例数(東京都感染症情報センター)を見ると、男の場合は20〜50代に分散しているのに対して、女の場合は20代だけがものすごい勢いで急増しているのがわかります。

梅毒患者の急増は、よく言われる「出会い系によるもの」ではなく、「インバウンド」の影響が大きいのではないかと考えていたら、今日のニュースで同様な可能性が指摘されていました。
僕がこのように考えていたのは、ここ数十年の日本では梅毒患者が極めて少なかったのに対して、それが急激に増加に転じたのは内的要因とは考え難く、外的要因であると考えた方が合理的に思えたことによります。

僕が梅毒を知るようになったのは、中学生の時に読んだ『モーパッサン短編集』ですね。
モーパッサンの作品には晋仏戦争をテーマとした作品が何本も収められているのですが、その中の一つに「二十九号寝台」というのがあります。
内容を一言でまとめると、ある一人のフランス人女性が梅毒を敵対するプロシア兵から移されるのですが治療を行いませんでした。なぜなら治療をすることより、治療をしないで逆に多数のプロシア兵に梅毒を移しまくった方が、弱いフランス軍より役に立つと考えたからなのです。
実際は、これに恋人であるフランス兵との人間模様が絡みながら話しが進行する、ちょっとドロドロとした世界ではあります。
そんなモーパッサンの切手が、フランスから1993年に発行されており下の画像がそれ。

モーパッサンは、1893年に精神病院で亡くなり、モンパルナス墓地で眠っています。
フランスクラシックを収集している方は、モーパッサン短編集を読まれると、けっこう役に立つと思います。
もちろん間接的にですが。

ところで梅毒ですが、一般的にはコロンブスが新大陸からヨーロッパへ持ち込んだとされていますね。
ホントかどうかは知りませんが・・・。
画像は、米国が1893年に発行した「世界コロンブス博覧会」から「陸地を眺めるコロンブス」。

梅毒には感染しないように、気をつけましょう。

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