画像は、手彫洋紙改色カナ入り6銭の「ヌ」ですから、民間原版と呼ばれているもの。
この切手を入手したのは、矢印の部分にあるはずの波が無い「片波落ち」と呼ばれるエラーだからで、オークションのノートには未記載だったと思います。
この「ヌ」は変種が多く、ウッドワードの時代に既に10ポジションを記録していますから、「ヌ」に関しては高確率で変種に出会うことになります。
もちろん、ウッドワードの著書にも画像の「片波落ち」は入れられています。
この「片波落ち」の彫り忘れはどうしたことか、1シート中で6ヶ所も忘れられるほど忘れられやすいもので、どうもこの原版を彫った彫師は同じ間違いを繰り返す人だったと見えます。
画像の切手はポジション27のもの。