画像のリーフは、スウェーデンのオスカー2世通常切手シリーズからの2リーフ。
この切手には凸版印刷と凹版印刷の2種類の版式があるのですが、今回紹介するのは最初に発行された凸版の方で、発行は1885年。
世の中には、消印集めを楽しむシリーズというのがあります。
日本なら新小判2銭ですし、フランスならタイプ・サージュ、ハンガリーなら1874年シリーズなど、他にも各国に色々とあります。
このオスカー2世もその一つで、専門の消印チェックリストが刊行されているほどバラエティに富んでいますが、そうした中から鉄郵印のリーフです。
上のリーフは下半分が空いてしまい、なんとも間抜けですが、2リーフに分けなければならない理由があるのです。
それは裏面なのですが、上のリーフはノーマルで、下のリーフは青ラッパが印刷されており1886年発行のもの。
さて、日本の鉄郵印は消印自体に区間名が記されているので、消印を見ればどこで使われたものかが特定できますが、スウェーデンでは極く一部を除いては区間番号で表示されているので、消印を見ただけでは全く分類ができません。
しかも、その区間番号は頻繁に変わっているので、更に話しが複雑になっています。
つまり、1番という路線があったとすると、その路線は1880年4月と1881年6月では全く違った路線である。という具合に・・・。
2リーフ目の右下の切手は路線番号81ですが、81は9路線が登録されていますので、日付を読んで該当する日には、どの路線で使われていたのかを確認するわけです。
ということは、1日違っただけで異なる路線があるわけですから、スウェーデンの鉄郵印収集は日付部が完読できることが必須条件となります。
また、消印のタイプ別分類でも大別で10種以上にもなりますから、そちらの分類も楽しい要素の一つでもあります。
リーフの切手下の注記は、上から消印タイプ、路線番号、路線区間、消印の日付となっています。