鉄道150年ネタ・パート2

昨日、ブログを片付けた後にルーペでじっくりと切手を観察。
あらら・・・。
やってくれましたね。
1号機関車。

これは本来の1号機関車ではありません。
後年の大改造を受けたもの。
この1号機関車は、大宮の鉄道博物館(以前は、万世橋の交通博物館)に展示されていますが、そもそも、それ自体が改造後のものなので、仕方がないと言えばそれまでなのですが・・・。

でも、やっぱり鉄道150年の記念切手なので、ちゃんとした形で発行してほしかったですねぇ・・・。
知らない人が見たら「ほー、これが最初の機関車か」と勘違いしてしまいますから。
オリジナルは、全く違うものです。

大きく異なるところを示したのが下の画像です。
コメントは、オリジナルの形。

この1号機関車の来歴は、Vulcan Foundry社の製品番号614として1871年10月16日に設計完了。
同年中に製造、日本へ送られ横浜出張所に配置。
1880年11月、神戸へ配置替え。
1885年7月9日に半田へ移動しているのですが、この頃に大規模な改造を受けたようです。
その後は、日付不明ながらも再び神戸へ移動となり、1892年10月14日付で神戸配置が確認されています。
1905年には大阪駅で入替え用機関車として稼働し、1909年には横須賀線用として神奈川県の大船に居るのですが、1911年4月に廃車となり、長崎県の島原鉄道へ譲渡されています。
その後、重要機関車であることが認識され、1930年6月に島原鉄道から国鉄へ他車との交換という形で戻されています。
そして、1936年4月に保存のため交通博物館へ収蔵されました。

切手に描かれたのは、1885年頃に受けた大規模改造後の姿になります。
実は、この大規模改造のことは長らく忘れ去られていたらしく、1936年に製造元のVulcan Foundry社から図面と写真が日本へ伝わり、それを見た当時の鉄道関係者や鉄道愛好者がビックリされたという話しが伝えられています。

切手になった改造後の姿は鉄道博物館で見ることができるのですが、印象としてはズングリムックリとした不格好。
ですが、本来の姿がボイラーの位置が低くスマートなものであったことが、Vulcan Foundry社の図面や写真から知ることができます。

それで、ここまで書いてふと思ったのが「SLシリーズ」ではどうなのか?
ということで、早速確認してみました。
なんと、なんと、そこに描かれているのは煙突の形こそ違いますが、ボイラー、蒸気溜め、運転席の形がオリジナルのもの!

これは、いい仕事してますねぇ。

今回の切手、鉄道に詳しくない方にとっては極めて不適切なものとなっていますが、自分的にはSLシリーズと並べて、オリジナルと大改造後の形を解説するマテリアルに使うには、ちょうどよいマテリアルでタナボタ的な切手ではあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。必須項目には印がついています *