ネパールのセカンド・シリーズである Sri Pashupati シリーズ。
この中で最も面白いのが、1941年から発行が始まったカトマンズ印刷のもので、過去に全日展やJapexに何度か出品したので、ご記憶の方がいらっしゃるかも知れません。
下の画像は、そのシリーズでも最低額面である2 Pice の完全シートで、最終印刷の Printing No 11。
1941年から発行が始まったカトマンズ印刷も、何回も増刷が繰り返され、この最終印刷が刷られたのは1950年代の初期と推定されています。
ここで「推定」というのは記録上不明なためで、この前の Printing No 10が1950年であることによります。
画像は、その最終印刷の無目打エラー。
カトマンズ印刷のコレクションには、欠かせない有名なエラーマテリアル。
例えるならば、手彫切手の専門コレクションに「キ半銭」が無いと、画竜点睛を欠いているのと同じような感じです。
もちろん数量的には「キ半銭」よりはるかに少ないですが・・・。
で、ここでよく見てもらいたいのが、左下にある小さな四角いハンコ。
これはシート切手に時々見られるものですが、郵便局で在庫管理のために押したハンコなんですね。
ということは、このエラーシートが印刷の検品で撥ねられたものではなく、販売用として郵便局まで配給されたことを示しています。
このエラーシート。
コレクションに加えるなら、ハンコ無しよりも、ハンコ有りの方が無目打エラー切手の自然性を示すものとして有用だと思います。