四代目郵趣手帖のブログで、日本切手の大収集家であった小島勇之助氏の旧宅が、今ではマンションになっていることを紹介しました。
今日、前田晃氏の『きっておぼえがき』をパラパラと捲っていたら、前田氏が木村邸を訪問した時のことが書かれていました。
その冒頭に書かれている「品川駅から田町の方へ歩いて、左へ折れ、ダラダラ坂を登ると右側に木村梅次郎宅があった」という記述を読んで、すぐにわかったのは「木村邸は高輪台辺りかぁ・・・」と。
そこで『郵楽』を見ると、東京市芝区高輪北町48番地であることが判明。
手元の地図を探すと、番地まで細かく入ったものとなると、ちょっと古く明治41年のものしかありません。
それが下の地図で、赤枠で囲ったのが「高輪北町48番地」の区画。
参考までに、位置関係がわかるように品川のランドマークでもある品川プリンスホテルと、高輪プリンスホテルの位置を青で入れておきました。
下の地図は、今の地図に木村梅次郎旧宅を書き込んだもの。
旧町名である「高輪北町」は昭和42年までは残っていましたが、今では高輪2丁目、3丁目の一部にまたがっています。
今の現地には「野村証券高輪研修センター」や「港区立高輪幼稚園」などが建っているので、これを目安に探すとすぐわかると思います。
「旧48番地」の区画が広いので、もしかしたら後にこれらが分筆され、その一角に木村邸があった可能性も考えられますが、前田氏の文章を読むと木村邸が広かった印象を抱かせるものです。
今日、たまたま読んだ文章にハッとさせられて調べた木村邸。
なぜ、今まで調べなかったのか不思議と言えば不思議です。