線描き種まき50サンチーム。
発行は1926年ですが、この年のフランスにおける郵便料金改正の動きはすさまじく、2月1日(外国郵便)、5月1日(内国郵便)、8月1日(外国郵便)、8月9日内国郵便と4回も実施されました。
そうした中で、この50サンチーム切手は8月9日改正の内国郵便封書基本料金に対応するため、9月に発行されています。
また、当時外国宛封書料金が1フラン50サンチームだったので、3枚貼りとしてもよく使用されています。
未使用は1枚しか持っていないので、象徴的にトップにポツンと。
種まきは、楽しみながら集めている分野なので基本は使用済収集ですから、これで良いのです。
この50サンチームはタイプ別が4種類(タイプ2をAとBに細別すると5種類)あるのですが、一応、なんとか揃えられました。
使用済でタイプ別に分類して売っていることはほとんどありませんから、適当に買ってから分類ということになります。
このリーフでは、タイプ別に色調のバラエティを加えて整理してあります。
下から2段目のタブ付きペアは切手帳からのもの。
切手の上に付いている細長いタブが広告で、これには多くの種類があり、フランスで出版されているカタログにはリストが付いています。
切手のポジショニングで使われる特徴は、多くのばあい本体とも言える印面の差違で見極めますが、この切手帳のばあいは、タブの文字の位置でポジションがわかります。
この切手帳は開くと左右にペーンが分れるのですが、リーフのペアは右ペーンの隅であるポジション9・10であることが、タブの特徴から確定できます。
時々、こうしたタブ付きの使用済ばかりを集めたロット物がオークションに出たりしますが、位置を特定するための切手帳の資料を集めること自体が大変なことなので、難しい仕事です。