画像のリーフ。
切手はたった1枚で、あとは図ばかりが目立っちゃって・・・。
リーフに貼られた切手の拡大が下の画像なのですが、赤丸の中をよく見ると印面が凹んでいますね。
これはよく知られた定常変種で、クラッチ番号8番のもの。
初期から最後期印刷まで、ずっと使われているクラッチ版です。
2アンナ切手のばあいはセッティング1〜31まであるのですが、このクラッチ番号8が各セッティングの中で、どのポジションに使われているのかを示したのが、リーフの図。
上段左は、セッティング4〜13で、その時はポジション8に現れています。シートが存在する1と2では破損していないことが分かっているのですが、未シート版の3では破損が見られるのか、見られないのかは不明。ですから確実に言えることは、4以降のセッティングで存在するということ。
上段右は、セッティング14〜15でポジション38に、続く下段左のセッティング16〜17ではポジション48に移動しています。
ですが、このうち15と17のセッティングは未シート版なので、正確には?マークが付きます。
下段中央は、セッティング18〜20でポジションは7ですが、この時は上下逆さまの状態で入れられてしまったので、隣とのペア以上の状態であればテートペッシュになり、版欠点+テートペッシュのなかなか魅力的なマテリアルになります。
そして最後の下段右は電信使用のための印刷ですが、この時はセッティング21〜31まであり、一番最後のポジション56に移動しています。
こうして見ると、たった1個のクラッチが、各実用版の中でどのように移動していったのかがわかる、面白い例だと思います。