Arnold C. Waterfall コレクション

” The Postal History of Tibet ” の著者として著名な Arnold C. Waterfall 氏のコレクションが売立てられたのは、1978年10月27日のロブソン・ロウでのこと。
場所は、スイスのバーゼル。

この売立てには、日本からも切手商が何人も参加していました。
「チベットの売立てに日本の切手商が?」
と思われると思いますが、実は日本からの参加者のお目当てはチベットではなく、あのアレン大佐の小判切手コレクションでした。
競売では、前半がアレン大佐の小判切手、そして後半が Arnold C. Waterfall 氏のチベットというプログラムだったのです。

この時のチベットは、大幅な高値続出でチベット収集家の間では今でも語られるほどです。
画像のロット2192は、蟠龍チベット加刷の1円と2円を貼付したラサから北京へ宛てた書留使用例で、落札値は14000スイス・フラン。
参考値は、たったの3400スイス・フランだったのですが・・・。
落札値の14000スイス・フランは、当時の日本円で約185万円。

ところがこのカバー、その7年前の1971年にイギリスで競売に掛けられているのですが、その時は140ポンド、日本円で約12万円で落札されているのです。
つまり、競売の時価ですから何とも言えないのですが、たった7年間で評価が14.4倍にもなったことになります。

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