外国切手を集めていれば、当たり前ですけど外国切手カタログが絶対に必要になります。
それで、僕がいつ頃からそれを意識しだしたのかは覚えていませんが、そのきっかけになったのは、子供向けの名著『切手集め大作戦』を読んだ時なので、小学3年生の頃だと思います。
同書には、8ページに渡って外国切手カタログの紹介と『スコット』カタログの使い方が解説されていました。
その一部が下の画像。
『スコット』は、それまでに読んだ入門書でも紹介されていたので知っていましたが、同じ米国には『ミンクス』というカタログがあって、しかも値段も安いし、内容も『スコット』よりも詳しいと。
「ほー、それは素晴らしい」!
というわけで、それからずっと『ミンクス』は頭の片隅にありました。
『ギボンズ』は、『スコット』には載っていない中国や北朝鮮の切手も採録。しかも分類は詳しく正確。親版は高いけど、簡略版なら世界カタログでは最も安くて、お年玉でも買える値段。
『イベール』と『ミッヘル』。
「そんなカタログもあるのか・・・」
『ミッヘル』は、他のカタログでは代表的な切手しか写真が載っていないのに、小型シートも含めて全ての切手が載っている切手の大百科事典。
肝心の値段は、それだけのことはあって子供には論外の超高額!!
いつかは『ミッヘル』という思いが実現したのは、それから20年近くも経ってから。
へー、ヨーロッパに限れば『ツームシュタイン』と言う、詳しいヨーロッパ専門カタログもあるんだ・・・。
という感じで、小学3年生ながらも「世の中には色々なカタログがあるものだ」と。
これだけは、よくわかりました。
けっきょく、初めて手にしたカタログは『スコット』の中古で、なんと父親が使っていたもの。
1961年の合本版です。
新版としては入手したのは1977年版で、これは中学入学の時に、お祝いというわけではないのですが買ってもらったもの。
確か、この年から4分冊になったと思います。
それで、最初に話した『ミンクス』ですが、なかなか目にする機会がありません。
『郵趣』には、『スコット』や『ギボンズ』『ミッヘル』『イベール』は毎年新版の広告が載るのですが、『ミンクス』だけは載らないのです。
後で解ったことなのですが、ミンクス社の代理店が郵趣サービス社ではなかっただけの話しなのですが、子供にはそんな大人の事情は解りませんからねぇ。
で、ある日のこと、普段は行かない新宿駅ビルの中に入っていた泰星スタンプに行ったんですね。
特に目的があったわけではないのですが。
そうしたら、なんと『ミンクス』の旧版があるじゃないですか!
なんてことはない、ミンクス社の日本代理店が泰星スタンプだっただけのことで、売れ残りの旧版を安く販売していたわけです。
5年も前の1973年版だったのですが、たったの1000円。
この『ミンクス』カタログ。
いつのまにか無くなってしまったのですが、今でも使うことが多いですね。
優れたカタログです。