セント・キッツ・ネビスのコロンブス切手

子供向けの切手入門書に、図案を間違えて発行した例としてよく紹介されていたのが下の切手。
1903年にセント・キッツ・ネビスが発行した通常切手シリーズ10種の内の6種が、このコロンブス図案でした。

図案は、コロンブスが望遠鏡を覗いている場面なのですが、オランダの眼鏡職人リッペルスハイが望遠鏡を発明したのが1608年なので、15世紀末のコロンブスの時代とは100年以上の差があることから、コロンブスが望遠鏡を使うのは不可能なわけです。

実際は、リッペルスハイの望遠鏡よりも古い1589年に出版された『博学史』の中に望遠鏡の記述があるので、より古くから存在していた可能性はあるのですが、それでもコロンブスが望遠鏡を手にするのは無理でしょう。

この間違い図案ですが、最初に発行されたものだけが有名なのですが、意外としぶとく生き残り、1938年発行の下の切手まで、歴代ずっと図案の中に取り入れられています。

そうなってくると、この間違い図案についての指摘がいつ頃から出てきたのかというところに興味が出てくるのですが、どなたかご存知でしょうか?

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