オーストリア・風景シリーズの印刷違い

オーストリアの通常切手は、戦前、戦後ともに興味深いシリーズが多いですね。
図案的にも、集めて楽しいものが多いですし。
もし、外国切手初心者に「ヨーロッパでどこか一国を」と言われたら、オーストリアのちょっと突っ込んだカタログコレクションを勧めます。

画像は、戦後の代表的なシリーズである「風景シリーズ」の3シリング。
このシリーズは、1945〜1947年発行と1947〜1948年発行のものに2大別されるのですが、今回紹介するのは前者に含まれるもの。

このシリーズ。
全34種の大所帯なのですが、高額面である1、2、3、5シリングには2つの印刷タイプがあります。
版式はグラビア印刷で共通しているのですが、印刷方式に輪転版と平面版があり、その分類が可能なのです。
下の2枚の切手は、左が輪転版で、右が平面版。

この2種の分類、パッと見ただけではわかりません。
一番手っ取り早いのは、上下のフレーム内をルーペで観察すること。

下の画像はスクリーンがハッキリと見えますね。
これが輪転版です。

そして、こっちはと言うとスクリーンが見なくてベタな状態になっています。
これが平面版。

日本円で、僅か100円、200円の切手。
『スコット』などでは区別はしていませんが、ここで区別をしてリーフを作ると、たとえ一種一枚でも一味違ったカタログコレクションになります。

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