画像のマテリアル。
「どこかで見たような・・・」
と、思われる方もいらっしゃると思います。
タネを明かせば、鳴美が4月4日に開催したオークションのカタログの表紙を飾ったもの。
小判切手の最高峰と言われる、30銭の目打11L。
昔、昔の大昔から有名で、ウッドワードは1923年の大著の中で、小判切手としては大きく扱っています。
ちなみに、1972年に出版された翻訳版では「大孔目打11の大珍品」と見出しが付けられていますが、原本にはそのような見出しは無く、目打解説の本文というスタイルで記述されています。
ウッドワードの時代では、確認7枚のうち現存6枚(1枚は行方不明)と言われていましたが、現在は20数枚確認と言われています。
どなたか、この切手の正確な戸籍を作ってくれないでしょうかね?
そうでないと、危なくて仕方がありません。
前回、横浜で開催された国際展では、隣同士の作品で確認数が違って記述されていましたから・・・。
戸籍を作って、背番号を与えてあげるといいと思います。
外国切手には、そうした例が普通にあります。
で、話しの本題なのですが、最低値は50万円。
ですが・・・
落札結果を見ると無入札だったみたいですねぇ。
自分では、当然ながら資金が無いので買えませんが、お買い得価格だったと思うのですが。
今の世の中、これでは売れないのでしょうか。
一つには、この切手を必要としているレベルの方は、既に皆さんお持ちなのでしょう。
だとすると、小判切手収集家は新しい人が伸びていないのかも知れません。
前回、前々回の国際展では、開催の2年ほど前から様々な分野で、いわゆるキーマテリアルになりうる品物が、国際展向けの最後の補強ということで、けっこうな相場で取引されていたように思います。
このマテリアルの無入札、不落札。
近年の収集界の姿を物語っているように思えるのですが、いかがでしょうか。