『風景入スタンプ集』

僕が風景印というものの存在を知ったのは、初代『スタンプマガジン』に風景印の特集が掲載されてからのことなので、1973年頃だと思います。
その当時は、風景印の図鑑的な書籍がなかった(実際は全郵普から出版されていたが知らなかった)ので、どこの局に行けば押すことができるのかなどの情報がなく、近所の西鎌倉郵便局に聞きに行き、鎌倉や長谷、片瀬、藤沢、江ノ島、大船局などを教えてもらいました。

そんな時に出版されたのが、この『風景入スタンプ集』。
当時は、もちろん子供で小学生ですから、今みたいに遠出することもなく、必然的に本書を頼りに気に入った図案の局に郵頼となるわけ。
郵頼となると、これまた通信費がかかるので封書とはいかずに往復葉書ですね。
ところが、経験した人はわかると思いますが、往復葉書に押印ってカッコ悪いんです。サマになりませんから。
オマケに折れて帰って来たり、時には機械印で二重押印になってしまったり。

結局、途中で止めてしまい、押印が復活したのは大学生になって、あちこちに行くようになってから。
その時に、必ず自分の足で集めることをルール化しました。

この『風景入スタンプ集』は、1974年末までのデータが載っているのですが、当時住んでいた神奈川県で39局、今住んでいる千葉県は僅かに17局、東京でさえ79局しかありません。
配備局も、それなりに観光需要のありそうな所が中心になっています。

それが、今ではちょっとした所なら大抵は配備されていますし、「えっ」と思うような普通の住宅地の特定局にもあったりして、今や「犬も歩けば風景印に当たる」という時代。

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