今や、右も見ても、左を見てもシール式切手が溢れていますね。
郵便局で糊式切手を買おうとすると「これ、シールじゃないけどいいですか?」って確認される時がありますから、一般の人はシール式を選ぶことが多いのでしょう。
切手としての効力が同じなら、貼るのに手間がかからないシール式を選ぶのは当然かも知れません。
そのシール式切手の最初は、1964年にシエラレオネが発行したものだと言われていますが、いわゆる先進国では画像のアメリカ切手が最初で、1974年11月発行のクリスマス切手でした。
この切手の発行以後、アメリカではシール式が続けて発行されることは無かったので、評判が悪かったのかも知れません。
今から見ると、製造法にも問題があったと考えられ、糊が溶け出して滲み出た感じになってしまっています。
当時のアメリカ切手は、財務省印刷局というお堅い印刷所で印刷されていたので、このようなシール式が印刷できるわけがありません。
そこで、この切手は民間のアヴェリー・デニソン社に委託して印刷されています。