熱心な収集家ならば、コンディションにこだわるのは当たり前のことで、今さら言うまでもない話し。
ですが「よいコンディションは高くて当然」ということを知らない方や、ebayなどで同じ切手でもコンディションによって数倍違う価格になっていたりすると、高い値付けの業者を「悪徳商法」みたいに言われる方がいらっしゃいます。
つまり、コンディションによって評価が大幅に変わることを理解せず、切手はどれでも均一カタログ評価と勘違いしているわけですね。
昔読んだ(今でも読み返しますが・・・)魚木五夫氏の『外国切手の集め方』にはコンディションについて多くのページが割かれていて、熟読したものです。
おそらく、当時まで(1978年)に日本語で刊行された郵趣書の中で、コンディションについて最も詳しく書かれたものだと思います。
本書は、僕のコンディション入門みたいな本でした。
もちろん、それ以前に読んでいた各種ジュニア向けの郵趣書でもコンディションについては触れられていましたが、まぁ、通り一遍的な書き方で読んでもシックリと来なかったものです。
時は経って大学生になってから気がついたのは、各国で発行されているカタログの最初の部分にコンディションの考え方や印刷などについて、細かく解説されたページがあること。
そのような中にあって、もっとも理解しやすいのが “FACIT” カタログの解説ページで下の画像がそれ。
目打入、無目打切手では、センターや切手の状態でどのように評価が変わるのか。
使用済では、消印の状態でどうなのか。
100パーセントを基準に、それ以上の状態とはどのようなものなのか。
逆にマイナス評価は、状態ごとにどれだけマイナスになるのか。
などなど、具体的でとてもわかりやすい。
カタログ=売買価格を知るもの。
という認識だけではなく、本文前にまとめられている解説ページにぜひ目を通していただきたいと思います。
ここを熟読するだけで、コンディションに対する認識が深まることは間違いありません。