画像は、デンマークが1976年に開催した国際切手展ハフニア76を記念して、その前年11月20日に発行した2次小形シートの初日カバーからのもの。
描かれているのはデンマーク初期の代表的な切手です。
右上:1851年発行2r
左上:1851年発行4r
左下:1864年発行2s
右下:1871年発行8s
デンマークの1番切手と言えば、左上の4r 切手の印象が強いと思うので、多くの方にとって右上の2r 切手は見慣れない切手ではないでしょうか?
ですが、この2r 切手は世界カタログの『スコット』や『ギボンズ』『イベール』『ミンカス』では1番切手として登録されているもので、『ミッヘル』のみが2番になっています。
それでは、地元ではどのような扱いなのかと思って『AFA』カタログを見たら『ミッヘル』と同じ2番で、準地元とも言える『FICIT』では1番。
まぁ、たぶん編集方針によって1番、2番が分かれているのだと思います。
1番、2番切手を同一のグループとして扱うと額面順に右上の2r が1番で、左上の4r が2番となります。
ところが、単純な発行日基準では左上の4r が1851年4月1日で1番で、右上の2r は1ヶ月遅い5月1日発行なので2番となります。
この2r 切手は、切手の性格としてもシックリとはしません。
そもそも4r 切手は、新郵便法に基づく全国均一料金制に対応した切手として発行されたもの。
対して2r 切手は、新郵便法には触れられていない、それまで民間事業者が行っていたコペンハーゲン市内徒歩配達便を政府が召し上げた際に、それに対応する切手として4r 切手に遅れること1ヶ月後に発行されたものなので、性格の異なる2r と4r 切手を同一のものとしてグルーピングするには無理があるかと思うのです。
やっぱり、デンマーク1番切手の称号は4r 切手に与えた方が自然に思えるのですが・・・。
どうでしょう?