フェラリ・コレクション日本の部

永遠のナンバーワン・コレクター、フェラリ。
その伝説的なカリスマ性(?)から、これからもナンバーワン・コレクターとして不動の地位を守り続けるのは間違いはないでしょう。
なにしろ、これほど物語性のある収集家はいませんから。

そのフェラリが敵性人物と見なされてコレクションが競売に掛けられたのは、1921〜25年にかけてと1929年で合計15回。
その中で、日本の部は4回目に1ロット、10回目に10ロット、13回目に1ロット、14回目に1ロットの合計13ロットに分割して売られています。
国内で書かれたフェラリの解説文には、日本の部は一度限りの競売であると書かれたものもありますが、それは間違いで4回に分割されていることが、フェラリ・オークション・カタログを見ればわかります。

4回13ロットの中で一番の圧巻は、4回目の売立てのロット番号460。
内容は竜文切手から旧小判切手までの5155枚のコレクション。もちろん貴重なシート切手を多く含んでいることはノートを見ればわかります。
カタログの編集はイベールカタログ(フランスなので当たり前ですが・・・)をベースに使っており、当時のイベールカタログを見ると手彫切手は用紙の分類もサブナンバーで行っているので、競売カタログもサブナンバーも含めてリストされています。
ノートには、アルバム2巻で構成された、元ベーコン・コレクションであることも記されています。

さてさて、この膨大なロットの落札値は103,000フラン。今から100年も前の価格ですから全くピンと来ないのですが、比較するならば、6回目の競売でモーリシャスの1ペンス・ポストオフィス切手が122,000フランで落札されています。
もっとも、前者は5155枚のコレクションで、後者はたったの1枚の値段ではありますが。

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