中学1年の冬休みだっか、春休みだったかに行った郵趣会館のショールームに平積みされていたのが本書。
切手収集家ではない著者が、パリの切手市を中心に切手を題材にしてパリを紹介しているのですが、園山精助氏が協力しているだけに、なかなか郵趣のツボを押さえた内容です。
中学生の僕が買い込んだのは、もちろん『パリの切手市』というタイトルに惹かれためで、これが『パリ切手巡り』とか『切手に見るパリ』なんて感じだったら買わなかったかも知れません。
パリの切手市については、本から得た断片的な情報を持ち合わせてはいましたが、当然まだ行ったことはなく、想像たくましく「いつかは行くぞ」と思いを馳せていました。
たぶん、当時の切手少年は皆さん同じだったと想います。
それが実現したのは、それから6年を経た大学生になってから。
その後、数年置きに6〜7回は訪れていますが、その度に規模が小さくなって行く感じを受けていましたが、今はどうなのでしょうか?
本書に、面白い一節があります。
「不思議なことに、パリとあればどんなところにも黄色い声を張り上げて走り回っている若い日本人観光客が、ここではまったく目に入らない。」
そう言えば、僕が子供の頃は海外での日本人のブランド品漁りが有名で、現地の人からひんしゅくを買っているという報道に接した記憶があります。
ですが、そんなにパワフルだった日本人も切手市には行かなかったようで・・・。
オードリーヘップバーンを思い出しました。シャレード?かな
nick さま
ご覧下さいまして、ありがとうございます。
シャレード、古いパリの街並みが映し出されて、いい映画でしたね。
最初はVHSのビデオで、その後にDVDで買いました。
一昨年、15年ぶりに訪ねました。以前は30軒くらいの切手商が軒を連ね、一日じっくり楽しめたのに、一昨年最初に訪ねた日は4軒のみ。嘘だろうと思い、別の日にも2回訪ねましたが同じ。寂しいの一言…その様変わりに愕然としました。
ドゥロー通りの老舗切手商は健在でしたが、やはりお客さんの姿はどのお店にも少ない…パリの切手収集界も二極化分化していて、コアな収集家は健在な反面、手軽に切手を楽しむ私のような初心者層が激減している雰囲気を肌で感じました。趣味の多様化、これはフランスでみも同じなのでしょう…