戦前の特殊通信日付印を調べる基本文献は何冊かありますが、『官白宝鑑』と並んで重宝するのが本書だと思います。
本書は、大正12年7月に『寸葉趣味』の特別号として寸葉会から刊行されたもの。

本書には、明治35年の「万国郵便連合加盟25年」から、大正12年の「第六回極東選手権大会」までの98種が記録されています。
記載内容は、印影は当たり前ですが、その他に告示文がそのまま採録されているところが有り難く、それに加えて、特印と同じ目的で発行された絵葉書までもがリストされているのです。
その絵葉書ですが、逓信省絵葉書のリストという芸がない採録ではなく、民間製の絵葉書が記録されているところがスゴイ。
本書は、よい仕事をしています。