市場に膨大な量が残っている楠公葉書ですが、その中にあって比較的に少ないのが小型楠公でしょう。
とは言っても、あくまで楠公葉書全体の中でのことなので、入手に苦労することはありません。
ですが、何も考えないで集めると、15銭や50銭時代の加貼使用例ばかりということになりかねませんから、ご注意を。
下のリーフは、5銭時代の適正使用例ですが、これが探すとなると意外と少ないと思います。
消印データは、伏木局、昭和21年7月16日でC欄は富山県。

葉書の5銭料金は、昭和20年4月1日から昭和21年7月24日までなので、本使用例は5銭時代の末期使用ですが、これだけでは面白くはありません。
楠公葉書5銭は、当初は通常の大きさのものが発行されていましたが、資材不足と印刷所の分散化を目的に、昭和20年8月7日に小型葉書発行に関する伺いを出し、製造を始めています。
発行の告示は昭和20年12月15日と遅かったのですが、一部地域では11月の使用例が記録されています。
このように、一部地域では11月に発行されていましたが、告示の12月を起点とし、先の郵便料金5銭時代を考えると、小型楠公葉書が加貼切手無しで通用した期間は、昭和20年12月から翌年7月までの約8ヶ月という短期間になります。
こうした関係を図に示したのがリーフ下部の図になり、文字で書くよりもわかりやすく表現できます。