あれから50年

「あれから50年」と言うと・・・。
2025-50ですから1975年です。
1975年の夏と言えば、第3回のJUNEXもそうですが、やっぱり8月7〜19日に開催された万国切手博覧会。
切手少年にとって、なんたって「世界でたった1枚」と各種ジュニア書に書かれていた、英領ギアナの1セント切手が実際に見れるチャンス。
子供心に「一生に一度の体験」なんて、勝手に思いましたからねぇ・・・。
まぁ結果は、その後にも数回見る機会があったので、幸いにも一生に一度ではありませんでしたが。

同時に公開された龍五百文逆刷りが地味に思えるほどですから、英領ギアナ1セントに対する子供の期待値の高さがわかるというものです。

前宣伝(煽り文句?)も凄かったので、夏休みに入るとワクワクしていたのは、これをお読みの貴方もそうではなかったでしょうか?
場所は、鎌倉からは行き難い池袋の東武百貨店。

催事自体は無料なのですが、英領ギアナと五百文逆刷りだけは別料金だったような・・・。
もっとも、別料金が100円だろうが500円だろうが、親が払うのでこちらは無関係という良い身分ではありました。

で、率直な感想は「本で見た方がよく見える」。

画像は、フェラリ・コレクションがフランス政府により処分された時のオークションカタログからですが、同オークションカタログでは、写真版が実大と拡大の2種を掲載するという破格の扱いをしています。
今回、画像に上げたのは拡大版の方になります。
フェラリ競売の3回目、1922年4月5〜7日開催に登場し、30万フラン(税込み35万2千5百フラン)で、ハインドの代理人が落札しています。

それから約50年後(正確には53年ですが)の夏に、ある切手少年に見るチャンスが訪れました。

あれから50年」への1件のフィードバック

  1. この切手の歴史は今までにも数多く趣味誌で紹介されていますので切手収集家なら知らない方はいません。
    今から約150年前に当時の〈切手少年〉が手紙の束の中から発見して切手商に持ち込んで手放した所から物語は始まりました。惜しむらくは切手を剥がさずにエンタイアのまま残していれば貴重価値と共に資料性も格段に上がったのにと残念に思います。まあ当時の〈切手少年〉にそこまで求める事は無理ですね。発見して残してくれただけで御の字です。
    気になる価格は2014年のオークションでは約950万ドルで落札、2021年のオークションでは若干値を下げて830万ドルで落札となりました。高価格とはいえこの値下がりは切手界の陰りも出てきているのかと思わずにはいられません。ただこうして見ますと日本の龍500文の額面逆刷も価格的には遜色ない逸品ですね。こちらも若干意味合いは違いますけども今の所は世界に1枚しかない切手です。残り39枚の行方は…

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