新小判2銭・東京の本便と補助便

知人から、僕などには全く身分不相応なカバーをいただいてしまいました。
それが、下のリーフの右のもの。
縮小された画像なので分かり難いとは思いますが、貼付された切手が新小判2銭の藁紙で、目打がなんと11N。
もうビックリです。
「えっ、マジですか!」という感じです。

そこで、作り替えたのがこのリーフ。
リーフ左は、以前から持っているカバーで、同じ藁紙の目打11Lですから、ごく普通のもの。
消印は、東京ボタ印+N3B3型、明治16年3月1日チ便になります
そして、いただき物である右側のカバーの消印は、東京ボタ印+dN3B2型で明治16年3月26日と便。

どちらも、明治16年3月という同月の東京ボタ印使用ですが、証示印が片方はN3B3(左)で、もう片方はdN3B2(右)と異なっています。

つまり、同じ時期のボタ印で証示印が2種類混在して使われていることになりますが、その答えは『フィラテリスト』1985年10月号と『19世紀の郵便 東京の郵便を中心として』にあります。
詳しくは、上記の文献を見ていただくとして、答えはN3B3型は本便で、dN3B2は補助便での使用。

この、いただき物のカバー。
切手自体の希少性と、使用例としての面白さの両方を兼ね備えた、一通で二度美味しい素敵なカバーでした。
重ね重ね、この度はありがとうございました。

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