新得局風景印と狩勝峠

昨夜遅くに、無事帰宅です。
出張の最終日は、午前中でお終い。
あとは、新千歳空港19時45分の飛行機の乗ればよいだけ。
と言うことで、新得と狩勝峠に寄り道です。

先ずは、新得郵便局で風景印。
局名表示が変わっただけで、40年前と変わらない図案。
描かれているのは、牛と狩勝峠の風景。
狩勝峠と言うのは、新得町と富良野町を分ける峠で、日本海側と太平洋側との分水嶺にもなっています。

風景印の方は、新得から眺めた狩勝峠ですが、逆に狩勝峠からの展望は下の写真のように、十勝平野を遠望する雄大なパノラマになります。

この風景印にも描かれた狩勝峠ですが、かつては旧根室本線(昭和41年に現在の新線に切り替わった)が走っており、その跡は、今でも「狩勝旧線」として鉄道史や近代土木史の中で重要な遺産として保護されています。
下の地図は、戦前の地形図に今回の関係個所を書き込んだもの。
新得からほぼ真北に直線的に伸びた旧線は、山岳地帯に入ると西へ大きく方向を変え、その後は大きく蛇行しながらコンタに沿って峠を登り、最後に狩勝トンネルを抜けて富良野方面へと下って行きます。

この旧線で最も有名なのが「(狩勝)大カーブ」と呼ばれる場所。
この旧線には4ヶ所の急カーブがあるのですが、中でも線形が180度以上変わり、それに加えてカーブ半径179メートルという一番小さな半径を持つ「大カーブ」が、狩勝峠のシンボル的存在として、現役時代から全国にその名が知られていました。

その大カーブの跡を、国道38号線から遠望できる場所があるのですが、その写真が下になります。
大カーブの築堤部分だけが、樹木が無いので、くっきりと見ることができます。
写真外の右側部分は、築堤とは逆に、山を削った掘割になっています。

下の画像は、昭和44年の大カーブ附近の空中写真です。
国道からの、上の写真の撮影方向を入れておきました。
赤線は築堤の裾のラインで、その左側に白っぽく、綺麗な円形を描いているのが実際の線路になります。

そして最後の写真は、望遠で撮った写真からの部分拡大。
トンネルの入口が木々の間から、ちょこっと見えますが、これが旧狩勝トンネルの落合口です。

国道からかなり下の谷底に見え、普通の人は、たぶん見つけられないと思いますが、写真の左外側にあるスイッチバック式の狩勝信号場跡とセットで見ることができます。
時間と装備があれば、林道経由と徒歩で現地に立つこともできるのですが、今回は寄らずに上から眺めて新千歳へ向かいました。

風景印一個で、長々とお付き合い、ありがとうございました。

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